先天性ミオパチー出生時、乳児期早期に発症する遺伝子の異常で起こる病気です

ミオパチーとは「筋肉を侵す病気」という意味の医療用語で、先天性ミオパチー以外にも様々な病態があります。

 

先天性ミオパチーは、筋力低下・筋緊張低下が主な症状であり、発達発育の遅れとして現れます。

乳児重症型、良性先天型、成人型の3つに分類されます。

 

先天性ミオパチーの原因

原因は遺伝子の異常です。

 

先天性(生まれつき)の疾患で、現時点で原因を治療する方法はなく、筋力低下によっておこる障害の対症療法となります。症状の重症度に応じた個別性のある援助が必要となってきます。

 

先天性ミオパチーの分類

乳児重症型

生まれてすぐの新生児期から筋力、筋緊張が乏しく、くにゃっとした感触と形容されます。

 

筋力低下は四肢などの骨格筋だけに起こるわけではなく、呼吸に関する筋肉や、物を飲み込む筋肉も弱いため、場合により人工呼吸器による補助換気や栄養管理が必要となります。

 

良性先天型

先天性ミオパチーの大半がこのタイプと言われています。

乳児期に発達の遅れとして発見されます。例えば、「いつまでたっても首が座らない」「くにゃっとしていて柔らかい」等の筋力低下と筋緊張低下があります。

 

顏の表情に関係する筋肉も障害されているため、表情に乏しい特徴的な顔つきとなります。

 

運動発達が遅れ、正常の場合と比較し座位保持(座る姿勢を保つ)や、歩行開始などは遅くなりますが、工夫により日常生活が可能なタイプが多いと言われています。

 

成人型

軽症の良性先天型が、大人になって悪化したりするタイプですが、稀な症例です。症状の現れ方や、発症年齢は非典型的です。

 

先天性ミオパチーの診断

乳児重症型では、出生時の状態でほぼ確定できます。確定診断は、筋生検です。

 

筋生検とは、骨格筋を顕微鏡検査し診断を行う手技です。少しだけ切開する、または特殊な針を刺して筋肉の一部を採取します。検査のための入院は必要なく、外来で可能です。

 

同じような筋力低下を示す病気である、重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)、先天性筋ジストロフィー症との鑑別診断を行います。

 

先天性ミオパチーの治療

現代の医療で根治的治療法は存在しません。

呼吸の補助、栄養摂取の補助などが必要となります。

 

歩行可能な状態であっても、風邪をきっかけに呼吸不全に陥ったり、食事を誤嚥(肺に食べ物が誤って入る)することで肺炎を起こすこともあり注意が必要です。

 

良性先天型では側彎という背骨の湾曲を合併することもあり、筋力維持のリハビリテーションや、装具でのサポートが必要になることもあります。

 

まとめ

重症筋無力症、先天性筋ジストロフィー症との違いが分かり難く、一般的な認知度が低い病気と言えます。

 

ご両親は24時間にわたる看護が必要となり、周囲の理解やサポートなしではケアが困難となります。病院や地域の保健所、保健師とよく相談し、使用できる社会資源を十分活用できるようにしてください。

     

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