その足のしびれ外反母趾が原因かもしれません

1. はじめに
特に女性は、外反母趾という言葉を聞いたことがある方が多くいらっしゃると思います。外反母趾は、対応や治療をせず悪化してしまうと、市販の靴が合わなくなったり、疼痛で歩行が困難になったりする可能性がある疾患です。
 
この記事では、外反母趾とは何か、何故疼痛が生じるのかをご説明します。

 

2. 外反母趾とは

外反母趾とは、足指第一指が第五指の方に向くように変形する後天性の疾患の総称です。変形の仕方には個人差があり、足指自体には変化が見られなくても第一指の付け根が内側に突き出したようになったり、各足指が重なるように変形したりと様々です。
 
2-1.足の解剖
ヒトの足(この記事では、足指から踵部までとします)は、一般的に前足部、中足部、後足部の3つに分けて構成されます。前足部とは、足指の部分を指し、前足骨で形成されています。
 
中足部とは、足指の付け根から踵部までのいわゆる土踏まず周辺を指します。後足部とは、踵部を指します。
外反母趾に重要な靭帯は、次項の外反母趾の種類でご説明します。

2-2.外反母趾の種類

外反母趾には、実は種類があります。症状や原因を、各外反母趾別にご説明します。
 

原 因 症 状

 
靭帯性外反母趾 乳児期から靴下を履かせたり、平坦な道ばかりを歩行したりすると起こりやすい。
足底反射が起こらず、足指の筋力が不足することで引き起こる。 横中足靭帯の緊張がなくなることで、第一指が第五指側に曲がる。
 
仮骨性外反母趾 歩行時に足指を正常よりも挙げることで、母子球周辺の骨に仮骨を形成することで引き起こる。 第一指近位の骨に仮骨を形成することで、突出する。実際よりも第一指が小指側に変形しているように見える場合もある。
 
混合性外反母趾 上記どちらかの外反母趾に加え、加齢による筋力低下などで双方の外反母趾の変形を持つ。 中年の女性に多いとされる。特に長期間ハイヒールを履いていた場合、好発しやすい。
 
病変性外反母趾 リウマチや交通外傷などで変形する。 元の疾患や外傷などで、変形や脱臼を伴っている。根治療はなく、更なる変形予防に努める。
 

3. 外反母趾で何故疼痛が引き起こるのか

 
外反母趾に種類はありますが、原因は違っても骨が変形することが原因です。ヒトには痛みを感じる神経が分布している部位としていない部位があります。外反母趾を形成する骨には、神経は通っていません。
 
つまり、骨がずれたり仮骨が形成されたりするだけでは疼痛は起こりません。外反母趾の場合は、骨の変形や仮骨形成などで、周囲の筋肉や靭帯、皮膚、血管や神経が刺激されることで引き起こります。足の神経は末梢神経であり、そのうち求心性神経と遠心性神経が存在します。
 
外反母趾による疼痛は求心性神経で伝達される疼痛であり、障害された組織から分泌された発痛物質をキャッチして脳に伝達され、痛みとして認識します。これが、外反母趾で疼痛が起こる理由です。
 
また、外反母趾が原因で歩行状態や体重のかけ方が悪化すると、患肢側の膝や腰だけでなく、無意識のうちに負荷をかけている健肢側にも疼痛などの症状が出現する可能性があるため、早期の対応が必要です。
 
4. おわりに
外反母趾は、誰にでも発症する可能性がある疾患の一つです。悪化防止のためのテーピングや、歩行方法の改善などで症状が軽快した例もあります。
自覚症状と思い当たる原因があった場合は、早期の対応が必要であると考えられます。

     

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